FAMLog
Claris FileMaker Pro 19とClaris FileMaker Go 19の新機能:機械学習モデルの実行
September 10, 2020
macOS版のClaris FileMaker Pro 19およびClaris FileMaker Go 19では、デバイス上で機械学習モデルを実行して、画像認識やオブジェクト検出などを行えるようになっています。
バージョン19で追加された[機械学習モデルを構成]スクリプトステップを使ってCore ML(機械学習)モデルをロードした後、バージョン19で追加されたComputeModel関数を使うことで、モデル評価結果を含むJSONオブジェクトを取得できます。
なお、Claris FileMaker 19はモデルを訓練する機能を備えていません。Core ML形式のモデルを別途用意する必要があります。
[関連]Claris FileMaker Pro 19 リリースノート(Claris ナレッジベース)、Core ML(Apple)
Claris FileMaker Go 19の新機能:NFCタグのスキャン
September 07, 2020
Claris FileMaker Go 19では、新たにNFCタグを読み取ることができるようになっています。
バージョン19では、[NFC 読み取りの構成]スクリプトステップが追加されています。このスクリプトステップを使用することで、NFC(Near Field Communication/近距離無線通信)タグをスキャンまたはスキャンを停止することができます。スキャン後に任意のスクリプトを実行させることができ、例えば、NFCタグ付きの商品に関する情報を取得してデータベース内の特定レコードをすぐに表示するといったようなことができるようになります。
なお、[NFC 読み取りの構成]スクリプトステップはClaris FileMaker Pro 19やClaris FileMaker WebDirectではサポートされておらず、Claris FileMaker Go 19でのみ利用することができます。
[関連]Claris FileMaker Pro 19の新機能:バージョン19で追加されたスクリプトステップ一覧(FAMLog)
Claris FileMaker Pro 19の新機能:JavaScriptとの統合
September 01, 2020
Claris FileMaker Pro 19では、Web ビューアのJavaScriptとFileMakerスクリプトが直接連携できるようになり、JavaScriptでカスタム Appを拡張することが正式にサポートされるようになっています。
バージョン19では、Web ビューア内でWebページを読み込んだ後にJavaScriptでFileMaker.PerformScript関数を呼び出してFileMakerスクリプトを実行できるようになっています。また、[Web ビューアで JavaScript を実行]スクリプトステップが追加されていて、FileMakerスクリプトからWeb ビューア内のJavaScript関数を実行することもできるようになっています。
さらに、上述の新機能と各種JavaScriptライブラリを併用すれば、FileMaker Proの機能だけでは実現できないユーザーインターフェースを少ない手間で実装することも可能です。
Claris FileMaker Go 19の新機能:Siri ショートカットのサポート
August 13, 2020
Claris FileMaker Go 19ではSiri ショートカットが正式にサポートされるようになっています。
バージョン19では、カスタムURLスキームを用いなくても、iOSおよびiPadOSにおいてClaris FileMakerのスクリプトを実行するショートカットを作成できるようになっています。登録にはClaris FileMaker Go 19で一度ファイルを開く必要がありますが、ショートカットに登録することでSiriの音声コマンド経由でスクリプトを起動することも可能です。
なお、ショートカットの[XコールバックのURLを開く]アクションを使わずに、ショートカットでClaris FileMakerのスクリプトを実行させる場合には、Claris FileMaker Pro 19で事前にスクリプトをショートカットに登録できるようにし、さらにfmurlscript拡張アクセス権を有効にしておく必要があります。
[関連]ショートカットを使ってClaris FileMaker Go 19でスクリプトを実行する
Claris FileMaker Server 19の改善点:Claris FileMaker Admin APIによる暗号化パスワードの保存
July 29, 2020
Claris FileMaker Server 19では、Claris FileMaker Admin APIでデータベースが暗号化されている場合に入力する暗号化パスワードを保存できるようになっています。
Claris FileMaker Admin APIは、Claris FileMaker CloudやClaris FileMaker Server上での管理タスクをWebサービスから実行できるようにするアプリケーションプログラミングインターフェース(API)であり、FileMaker Server 18およびFileMaker Cloud for AWS 1.18で正式版として利用できるようになっていました。
Claris FileMaker 19では、Claris FileMaker Admin APIにおいてもfmsadminコマンドのopenコマンドで利用できる--savekeyオプションに相当する機能を利用できるようになっています。
[関連]FileMaker Server 18の新機能:FileMaker Admin API(FAMLog)、FileMaker Server 13の新機能:fmsadmin OPENコマンドの--savekeyオプション(FAMLog)
Claris FileMaker Pro 19の新機能:バージョン19で追加されたスクリプトステップ一覧
July 27, 2020
Claris FileMaker Pro 19では、次のスクリプトステップが新しく追加されています。
・NFC 読み取りの構成
・機械学習モデルを構成
・Web ビューアで JavaScript を実行
・FileMaker Data API を実行
・名前を付けてアドオンパッケージとして保存
[NFC 読み取りの構成]スクリプトステップはNFCに対応しているiPhoneとiPadでのみサポートされ、[機械学習モデルを構成]スクリプトステップは、iOS、iPadOSおよびmacOSでのみサポートされます。
なお、[FileMaker Data API を実行]スクリプトステップでリクエストのactionキーに指定できる値は、現在のところ「read」と「metaData」のみとなっています。
[関連]FileMaker Pro 18 Advancedの新機能:バージョン18で追加されたスクリプトステップ一覧(FAMLog)、FileMaker Pro 19 の新規および変更されたスクリプトステップ(Claris ナレッジベース)、[FileMaker Data API を実行] スクリプトステップ(Claris ナレッジベース)
(2020/10/08追記:[名前を付けてアドオンパッケージとして保存]スクリプトステップを一覧に追加しました。)
Claris FileMaker Pro 19の新機能:バージョン19で追加された関数一覧
July 09, 2020
Claris FileMaker Pro 19では新しい関数が追加され、デバイス上で機械学習モデルを実行して画像認識やオブジェクト検出などの処理を実行できる関数や、FileMaker形式のパスを変換する関数が新設されています。
バージョン19で追加された関数一覧は次の通りです。
・ComputeModel
・ConvertFromFileMakerPath
・ConvertToFileMakerPath
・Get(ページ数)
ComputeModel関数を使用する場合には、バージョン19で追加された[機械学習モデルを構成]スクリプトステップを使用してCore MLモデルをロードしておく必要があります。なお、[機械学習モデルを構成]スクリプトステップは、iOS、iPadOSおよびmacOSでのみサポートされています。
[関連]FileMaker Pro 18 Advancedの新機能:バージョン18で追加された関数一覧(FAMLog)
(2021/03/09追記:バージョン19で追加された関数の一覧にGet(ページ数)を追加しました。)
FileMaker Server 18の改善点:GetLayoutObjectAttribute関数
May 20, 2020
FileMaker Server 18のFileMaker WebDirectでは、GetLayoutObjectAttribute関数がグラフで実行された場合にcontent属性とsource属性の結果を返すように改善されています。また、同関数がWeb ビューアで実行された場合はsource属性の結果を返すようになっています。
GetLayoutObjectAttribute関数は、レイアウト上にあるレイアウトオブジェクトの属性情報を返す関数であり、引数でオブジェクト名を指定することで対象のレイアウトオブジェクトを特定します。
FileMaker Server 17のFileMaker WebDirectでは、オブジェクト名としてWeb ビューアまたはグラフのレイアウトオブジェクトの名前を指定し、かつ属性名にcontent属性やsource属性を指定した場合は、空の文字列が返されていました。
RubyにバンドルされているJSON gem 2.3.0ではセキュリティ脆弱性が修正済み
March 23, 2020
RubyにバンドルされているJSON gem 2.3.0ではセキュリティ脆弱性(CVE-2020-10663)が修正されています。
JSON gem 2.3.0が公開されたのは昨年12月ですが、上述の修正に関する情報は今月中旬に公開されました。
JSON gemを更新することが強く推奨されており、更新するにはgem update jsonを実行します。なお、Bundlerを使用している場合はGemfileにgem "json", ">= 2.3.0"を追加します。
Get(ユーザによる強制終了許可状態)関数
March 19, 2020
FileMaker Pro Advancedの「Get(ユーザによる強制終了許可状態)関数」は、[ユーザによる強制終了を許可]スクリプトステップのスクリプトステップオプションが[オン]の場合は「1」(真)を、それ以外の場合は「0」(偽)を返します。
[ユーザによる強制終了を許可]スクリプトステップは、実行中のスクリプトをユーザーが停止することを許可または禁止するスクリプトステップです。デフォルトでは、Escキー(Windows)またはコマンドキーとピリオドキー(macOS)を押すことにより、ユーザーがスクリプトを停止することができます。ユーザーがスクリプトを終了できないようにするには、スクリプトステップオプションを[オフ]にして[ユーザによる強制終了を許可]スクリプトステップを使用します。
なお、Get(ユーザによる強制終了許可状態)関数はバージョン7で追加された関数です。