FAMLog
FileMaker Server 16の改善点:fmsadmin AUTORESTARTコマンド
March 01, 2018
FileMaker Server 16では、コマンドラインインターフェースでFileMaker スクリプトエンジンの自動再起動設定の確認や変更ができるようになっています。
fmsadminコマンドを使ってFileMaker スクリプトエンジンの自動再起動設定の確認および変更を行うには、AUTORESTARTコマンドを使用します。
[使用例]
$ fmsadmin autorestart fmse
Auto-restart of fmse is ON
$ fmsadmin autorestart fmse off
Auto-restart of fmse is OFF
$ fmsadmin autorestart fmse on
Auto-restart of fmse is ON
有効なフラグ(onあるいはoff)が指定されている場合、FileMaker スクリプトエンジンの自動再起動設定を有効化または無効化します。フラグが指定されていない場合には現在の自動再起動設定が表示され、特に設定を変更していなければ自動再起動設定は通常有効になっています。
自動再起動設定が有効になっている状態でFileMaker スクリプトエンジンが異常終了したり60秒を超えて応答しなくなった場合には、FileMaker スクリプトエンジンのプロセスが自動的に再起動されるようになっています。
[関連]FileMaker Server 11の新機能:fmsadmin AUTORESTARTコマンド(FAMLog)
PHP 5.6.34、PHP 7.0.28、PHP 7.1.15およびPHP 7.2.3が公開
March 02, 2018
PHP 5.6.34、PHP 7.0.28、PHP 7.1.15およびPHP 7.2.3が公開されています。
PHP 5.6.34、PHP 7.0.28、PHP 7.1.15およびPHP 7.2.3ではそれぞれセキュリティ脆弱性が修正されています。下位互換性のない変更点や推奨されなくなる機能もあるため、PHP 7.2に移行する場合には事前に移行ガイドを参照してからアップグレードを行う必要があります。
なお、PHP 5.6は2018年12月31日まで、PHP 7.0は2018年12月3日まで、PHP 7.1は2019年12月1日まで、PHP 7.2は2020年11月30日までセキュリティ修正が継続される予定となっています。
FileMaker Server 16でサポートされているPHPのバージョン
March 05, 2018
FileMaker Server 16に付属するFileMaker API for PHPは、バージョン5.6のPHPをサポートしています。
FileMaker Server 16のPHPを使用したカスタムWeb公開では、Windows Server、macOS Sierra 10.12およびmacOS High Sierra 10.13ではPHP 5.6系統で動作検証が行われており、PHP 5.6.24を同梱しています。なお、OS X El Capitan v10.11ではPHP 5.5.31で動作検証が行われていますが、先月FileMaker Serverの運用環境としてOS X El Capitan v10.11はサポート対象外になりました。
2018年3月5日現在、PHP 5.6系統の最新バージョンはPHP 5.6.34、PHP 7.0系統の最新バージョンはPHP 7.0.28、PHP 7.1系統の最新バージョンはPHP 7.1.15、PHP 7.2系統の最新バージョンはPHP 7.2.3です。PHP 5.5系列はすでにメンテナンスされていない状況となっており、PHP 5.6およびPHP 7.0系列は2018年12月までセキュリティ修正が継続される予定となっています。
[関連]FileMaker Server 16 技術仕様(FileMaker)、FileMaker Serverの運用環境としてOS X El Capitan v10.11がサポート対象外に(FAMLog)
(2018/10/03追記:リンク先のURLを変更・修正しました。)
FAMLog News Archive:第80回 2018年春号
March 06, 2018
■FileMaker Server 16.0.4 アップデータが公開(2018年2月)
FileMaker Server 16.0.4 アップデータが2018年2月に公開されました。FileMaker Server 16の最新版はバージョン16.0.4となっており、バージョン16.0.4ではWindows Server上でJavaを更新するとFileMaker WebDirectで共有データベースが開かなくなる問題が修正されています。
[関連]FileMaker Server 16.0.4 アップデータが公開(FAMLog)
■FileMaker Cloud 1.16.1が登場(2018年1月)
FileMaker Cloudの新バージョンであるFileMaker Cloud 1.16.1が2018年1月に発表されました。FileMaker Cloud 1.16.1の発表と同時に、FileMaker Cloudでt2.smallのAWS EC2インスタンスタイプを使用することが将来のバージョンでサポート廃止予定であり非推奨となったことが案内されています。
[関連]FileMaker Cloud 1.16.1が登場(FAMLog)
FileMaker Pro 16.0.5 アップデータが公開
March 07, 2018
ファイルメーカー社が「FileMaker Pro 16.0.5 および FileMaker Pro 16.0.5 Advanced アップデータ」を公開しています。
バージョン16.0.5にアップデートするには、macOS版のFileMaker Pro 16またはFileMaker Pro 16 Advancedで[ヘルプ]メニューの[ソフトウェア更新の確認...]を選びます。
バージョン16.0.5では、macOS High Sierra 10.13のみに影響する不具合が修正されていて、スクロールするとFileMaker Proが予期せず終了する問題が解決されています。
[関連]FileMaker Pro 16.0.4 アップデータが公開(FAMLog)
INTER-Mediator 5.7でFileMaker Data API (Trial)に対応予定
March 08, 2018
INTER-Mediatorは、次期バージョンのINTER-Mediator 5.7でFileMaker Server 16で利用できるFileMaker Data API (Trial)を実験的にサポートする予定です。
現時点におけるINTER-Mediatorの最新安定バージョンはバージョン5.6.1ですが、バージョン5.7系統の開発も進められており、現在バージョン5.7-RC1ベースのINTER-Mediator-Server VMを公開している状況です。
FileMaker Data APIは、FileMaker Server 16では試用版として利用できる機能であり、2018年9月27日が試用期限となっています。試用期間終了後、FileMaker Data APIを利用できなくなるので注意が必要です。FileMaker Data APIのライセンスモデルが将来導入される計画となっており、FileMaker Data APIを引き続き使用するには試用期間が終了する前にFileMakerプラットフォームの最新バージョンにアップグレードする必要があるとのことです。
Apache HTTP Serverで使用中のマルチプロセッシングモジュールを確認する
March 09, 2018
Apache HTTP Serverで使用中のマルチプロセッシングモジュール(MPM)を確認する方法の1つにhttpdコマンドを使用する方法があります。
httpdコマンドで-lオプションを使用することで、マルチプロセッシングモジュールを含め、サーバーにコンパイルで組み込まれたモジュールすべてを列挙することができます。
[使用例]
$ httpd -l
Compiled in modules:
core.c
mod_so.c
http_core.c
prefork.c
macOS High Sierra 10.13.3では上記のように表示され、preforkマルチプロセッシングモジュールを利用していることが分かります。
[関連]Apache HTTP Server 2.2の改善点 (3)(FAMLog)
Apache Tomcat 8.5.29とApache Tomcat 9.0.6が公開
March 12, 2018
Apache Tomcat 8.5.29とApache Tomcat 9.0.6が公開されています。
Apache Tomcat 8.5.29およびApache Tomcat 9.0.6では、TLSの安定性が改善されている他、Tomcat Host Managerアプリケーションのドキュメントが追加されています。
現時点でのApache Tomcatの最新安定バージョンはバージョン9.0.6ですが、FileMaker Server 13とFileMaker Server 14、FileMaker Server 15、FileMaker Server 16のWeb公開機能とAdmin Console用管理サーバーではTomcat 7.0系列が使用されています。
Apache Tomcat JK Connector 1.2.43が公開
March 13, 2018
WebサーバーとTomcatの接続に使用されるコネクター「Apache Tomcat JK Connector 1.2.43」が2018年3月上旬に公開されています。
Apache Tomcat JK Connector 1.2.43では、IIS利用時におけるパストラバーサルのセキュリティ脆弱性(CVE-2018-1323)が修正されています。
なお、Mac版のFileMaker Server 7からFileMaker Server 11まではApache Tomcat JK Connector 1.2をベースにしたものがWebサーバーモジュールで使用されていました。macOS版のFileMaker Server 16ではmod_proxy_ajp.soが組み込まれたApache HTTP Serverを利用していますが、mod_proxy_ajpやApache Tomcat JK Connectorは特に内部では使われてはいません。
curl 7.59.0が公開
March 14, 2018
curl 7.59.0が公開されています。
curlは、さまざまな通信規格に対応しているデータ転送用のコマンドラインツールおよびライブラリです。バージョン7.59.0では3点のセキュリティ脆弱性が修正されています。
なお、FileMaker 16では[URL から挿入]スクリプトステップでさまざまなcURLオプションを指定できるようになっています。これにより、REST APIを用いて各種WebサービスやアプリケーションにJSONデータを要求するHTTPリクエストを手軽に作成することが可能です。
FileMaker カンファレンス 2018が2018年11月上旬に開催
March 15, 2018
ファイルメーカー社が、2018年11月7日(水)から11月9日(金)までの3日間、虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区虎ノ門)で「FileMaker カンファレンス 2018」を開催すると発表しています。
今年で10年目を迎えるFileMaker カンファレンスは、ファイルメーカー社が主催する日本最大のFileMakerプラットフォーム総合イベントであり、同イベントではカスタム Appの設計・構築・展開を学ぶことができます。
事前登録の申し込み受付は、ファイルメーカー社公式サイト内のカンファレンス特設ページにて2018年7月上旬より開始される予定です。
FileMaker WebDirectでサポートされていない取得関数
March 16, 2018
FileMaker WebDirectは、コーディングをすることなく、FileMakerベースのカスタム AppをWebブラウザーで直接実行可能にするテクノロジーです。
FileMaker WebDirectは、WebブラウザーからデータベースにアクセスするユーザーにもFileMaker Proと同様の操作性を提供しますが、FileMaker WebDirectではサポートされていない取得関数が複数存在します。
2018年3月現在、FileMaker WebDirectでサポートされていない取得関数の一覧は次の通りです。
[返される値が空の文字列である関数]
・Get (アクティブ選択位置)
・Get (アクティブ選択サイズ)
・Get (カスタムメニューセット名)
・Get (デスクトップパス)
・Get (ドキュメントパス)
・Get (ドキュメントパス一覧)
・Get (FileMaker パス)
・Get (ハイコントラスト色)
・Get (ハイコントラスト状態)
・Get (ネットワークタイプ)
・Get (ページ番号)
・Get (環境設定パス)
・Get (プリンタ名)
・Get (システムドライブ)
・Get (システム NIC アドレス)
・Get (テンポラリパス)
・Get (トリガジェスチャ情報)
・Get (ウインドウ左位置)
・Get (ウインドウ上位置)
[返される値が0である関数]
・Get (書式設定バーの表示状態)
・Get (スクリプトアニメーション状態)
・Get (テキスト定規表示)
・Get (システム書式使用状態)
[返される値が32である関数]
・Get (スクリーン深さ)
[返される値が100である関数]
・Get (ウインドウのズームレベル)
[関連]FileMaker WebDirect でサポートされない取得関数(FileMaker ナレッジベース)
(2020/2/20追記:返される値が空の文字列である関数にGet (アクティブ選択位置)関数を追加しました。)
FileMaker WebDirectとGet(アプリケーション言語)関数
March 19, 2018
FileMaker Proの「Get(アプリケーション言語)関数」は、現在のアプリケーション言語を示すテキストを返します。
この関数で返されるテキストは英語の文字列であり、FileMaker Proがサポートしている言語は次の通りです。
・English
・French
・Italian
・German
・Swedish
・Spanish
・Dutch
・Japanese
・Simplified Chinese
・Brazilian Portuguese
・Korean
FileMaker WebDirectの場合、Get (アプリケーション言語)関数はWebブラウザーの言語設定情報を返します。
[関連]Get (アプリケーション言語)(FileMaker Pro 16 ヘルプ)
FileMaker CloudとGet(システムプラットフォーム)関数
March 20, 2018
FileMaker Proの「Get(システムプラットフォーム)関数」は、現在のプラットフォームを示す数値を返します。
この関数の戻り値は下記のようになります。
・「1」:プラットフォームがmacOSの場合
・「-2」:プラットフォームがWindowsの場合
・「3」:プラットフォームがiOSの場合
・「4」:プラットフォームがFileMaker WebDirectの場合
・「5」:プラットフォームがFileMaker Cloudの場合
FileMaker CloudでGet(システムプラットフォーム)関数を実行すると、この関数の戻り値は「5」となります。
[関連]FileMaker WebDirectとGet(システムプラットフォーム)関数(FAMLog)
INTER-Mediator 5.7でPHP 7.2に対応予定
March 22, 2018
INTER-Mediatorは2018年3月22日現在PHP 7.2を正式にはサポートしていませんが、次期バージョンのINTER-Mediator 5.7でPHP 7.2をサポートする予定です。
現時点でのPHPの最新バージョンは、2018年3月に公開されたバージョン7.2.3です。PHPはバージョン7.3系統の開発も進められています。なお、PHP 5.6は2018年12月31日まで、PHP 7.0は2018年12月3日まで、PHP 7.1は2019年12月1日まで、PHP 7.2は2020年11月30日までセキュリティ修正が継続される予定となっています。
INTER-Mediator 5.7ではPHP 5.2系統を引き続きサポートする見込みですが、INTER-Mediator 6ではPHP 5.2系統とPHP 5.3系統のサポートを廃止する予定であり、PHP 5.4系統のサポート続行については現在議論中という状態です。
PHP 5.6系列の公式セキュリティサポート終了予定日
March 23, 2018
PHP 5.6系列は2018年12月31日に公式のセキュリティサポートが終了する予定となっています。
PHP 5.6系列のアクティブサポートは昨年1月にすでに終了しており、重大なセキュリティに関わる修正が行われるセキュリティサポートは2018年12月31日までの予定となっています。
現時点(2018年3月)におけるPHPの最新安定バージョンはPHP 7.2.3です。今後新規にPHPを導入する場合には、2018年12月にセキュリティサポートが終了するPHP 5.6やPHP 7.0ではなくPHP 7.1以降を利用するほうがよいでしょう。
Apache HTTP Server 2.4.33が公開
March 26, 2018
Apache HTTP Server 2.4.33が公開されています。
バージョン2.4.33では、複数のセキュリティ脆弱性が修正されている他、ACMEv1を使用してLet's Encryptの証明書を取得・更新できるmod_mdが実験的に追加されています。
なお、Apache HTTP Server 2.2系統はすでに保守が終了しており、今後はApache HTTP Server 2.4系統を利用することが推奨されます。
[関連]Apache HTTP Server 2.2系列の公式サポートが終了(FAMLog)
CakePHP 2.10.9が公開
March 27, 2018
CakePHP 2.10.9が公開されています。
CakePHP 2.10.9は、バージョン2系のAPI互換となる保守リリースです。CakePHP 2.9系統からCakePHP 2.10系統にバージョンアップする際には移行ガイドで各種変更点を確認してから移行作業を行う必要があります。
なお、オリジナルのFMCakeMix(CakePHP用のFileMakerデータソースドライバー)はCakePHP 2.10に対応していませんが、https://github.com/matsuo/FMCakeMixにあるFMCakeMixはCakePHP 2.10で動作可能な状態になっています。CakePHPをバージョン2.10に更新する際には、FMCakeMixもあわせて更新するようにしてください。
OpenSSL 1.0.2oとOpenSSL 1.1.0hが公開
March 28, 2018
通信暗号化ライブラリとして広く利用されているOpenSSLの新バージョン「OpenSSL 1.0.2o」と「OpenSSL 1.1.0h」が公開されています。
OpenSSL 1.0.2oおよびOpenSSL 1.1.0hでは複数のセキュリティ脆弱性が修正されています。なお、OpenSSLのバージョン1.0.2系統は2019年12月31日までサポートされる予定になっています。
FileMaker Pro 16.0.4およびFileMaker Pro 16.0.5にはOpenSSL 1.0.2lが同梱されています。なお、OpenSSL 1.0.2系列が使用されているのはFileMaker Pro 14.0.4以降です。
INTER-Mediator 5.7を公開
March 29, 2018
INTER-Mediator 5.7を公開しました。同時に、バージョン5.7をベースにしたINTER-Mediator-Server VMもリリースしました。
INTER-Mediatorは、予算規模の小さな組織でも業務システムの開発を円滑にできることを目指して開発された、MITライセンスで提供されるWebアプリケーションフレームワークです。バージョン5.7では、PHP 7.2に対応し、今回新たにMicrosoft SQL Serverをサポートしました。data-im-format属性によるクライアントサイドでの書式設定機能が追加されている他、実験的にFileMaker Server 16のFileMaker Data API (Trial)に対応しています。また、不具合も多数修正されています。
旧バージョンからバージョンアップする際には、必ず事前に「バージョン移行ガイド」を参照するようにしてください。
Node.js v9.10.0、Node.js v8.11.0、Node.js v6.14.0およびNode.js v4.9.0が公開
March 30, 2018
Node.js v9.10.0、Node.js v8.11.0、Node.js v6.14.0およびNode.js v4.9.0が公開されています。
Node.js v9.10.0、Node.js v8.11.0、Node.js v6.14.0およびNode.js v4.9.0では、OpenSSLがバージョン1.0.2oに更新された他、複数のセキュリティ脆弱性が修正されています。
なお、FileMaker Server 16とFileMaker Cloud 1.16のFileMaker Data API エンジンではNode.js v6系列が使われています。
[関連]OpenSSL 1.0.2oとOpenSSL 1.1.0hが公開(FAMLog)