FAMLog
Apache HTTP Server 2.2の改善点 (1)
September 03, 2007
Apache HTTP Server 2.2では、設定ファイル(httpd.conf)の簡素化とモジュール化が行われ、より分かりやすく設定できるように工夫されています。
設定ファイルと同じディレクトリにあるextraディレクトリの下には、必要な機能のみ利用できるように分離された設定ファイルがあらかじめ用意されるようになっています。これにより、任意の設定ファイルを読み込むことで、必要な機能のみ有効にすることもできます。
さらにconfigureスクリプト実行時に指定したオプションが反映された形で設定ファイルが作成されるように改良されている部分もあり、以前より使いやすく洗練されたバージョンとして仕上がっていると言えます。
Apache HTTP Server 2.2の改善点 (2)
September 04, 2007
Apache HTTP Server 2.2では、同梱されているPerl互換正規表現ライブラリであるPCREライブラリがバージョン5.0に更新されています。
これにより、Apacheの各種設定ファイルにおいて、より複雑な文字列パターンを、Perl互換の正規表現を用いて記述することができるようになっています。
なお、configureスクリプト実行時に--with-pcreオプションを用いることで、任意のバージョンのPCREをApacheに組み込むことも可能です。
OpenSSH 4.7
September 05, 2007
SSHプロトコルを使用するネットワーク接続ツールのフリーな実装であるOpenSSHの新バージョン「OpenSSH 4.7」が公開されています。
OpenSSH 4.7にはセキュリティに関連する修正が1点含まれており、X11の転送で、信頼できないクッキーの生成に失敗する場合に、信頼できるクッキーをssh(1)が利用しないように修正されています。
機能追加や不具合の修正も行われており、UMAC-64(RFC 4418)というMACアルゴリズムが新たにサポートされいます。その他、新規にインストールされたsshdにおいて、SSH Protocol 2のみ有効となるように初期設定値が変更されています。
[参考]OpenSSH情報 - OpenSSH 4.7/4.7p1 リリース
インスタントWeb公開で特定のデータベースにアクセスするURL構文
September 06, 2007
FileMaker 7以降のインスタントWeb公開機能において、特定のデータベースにアクセスするためのURL構文は次のようになります。
<スキーム>://<IPアドレスまたはドメイン名>[:<ポート番号>]
[例]http://www.example.com/fmi/iwp/cgi?-db=dbname&-loadframes
特定のデータベースにリンクするためのURL構文は、ファイルメーカーPro 6以前とは異なるため、バージョン6から移行する際には注意が必要です。
インスタントWeb公開データベースホームページのURL
September 07, 2007
FileMaker 7以降のインスタントWeb公開機能において、データベースホームページにアクセスするためのURLは次のような形式になります。
[FileMaker Pro (Advanced)でホストされている場合]
<スキーム>://<IPアドレスまたはドメイン名>[:<ポート番号>]/
(例)http://www.example.com/
[FileMaker Server Advancedでホストされている場合]
<スキーム>://<IPアドレスまたはドメイン名>[:<ポート番号>]
(例)https://www.example.com/fmi/iwp/
データベースがFileMaker Server Advancedでホストされている場合には、「/fmi/iwp/」というパスを付加する必要があり、その点がFileMaker ProもしくはFileMaker Pro Advancedでホストされている場合と違います。
Rfm Community
September 10, 2007
RubyからFileMaker ServerのカスタムWeb公開機能を利用するためのオープンソースソフトウェア「Rfm」に関する英語によるディスカッショングループ「Rfm Community」が開設されています。
FileMakerとRuby、Ruby on Rails、そしてRfmに関するオープンなディスカッショングループが用意されたことで、Rfmはコミュニティ主導のプロジェクトという位置付けがより明確になったと言えるでしょう。
なお、Rfm CommunityはGoogle グループを利用しているため、メンバーとしてメッセージを投稿するにはGoogle アカウントが通常必要ですが、Web経由で誰でもディスカッションの内容を閲覧することができます。
Apache HTTP Server 2.2.6 & 2.0.61
September 11, 2007
「Apache HTTP Server 2.2.6」が公開されています。
Apache 2.2.6では、Apache Portable Runtime(APR)のバージョン1.2.11が同梱され、mod_proxyとmod_cache、prefork/worker/event MPMs、mod_status、mod_mem_cacheに関するセキュリティ脆弱性が修正されています。また、バージョン2.2.6が公開されると同時に、セキュリティに関する問題が修正された、Apache HTTP Server 2.0.61と1.3.39も配布が開始されています。
Apache 1.3.39が公開されたことを受けて、mod_ssl 2.8.29 for Apache 1.3.39も公開されています。
(2007/09/19追記:mod_ssl 2.8.30 for Apache 1.3.39が2007年9月12日に公開されていました。)
FileMaker 9 製品ラインが販売開始
September 12, 2007
FileMaker 9 製品ラインを構成する4つの新製品「FileMaker Pro 9」「FileMaker Pro 9 Advanced」「FileMaker Server 9」および「FileMaker Server 9 Advanced」 の日本国内での販売が本日より開始されました。
ファイルメーカー社のWebサイトからは、FileMaker Pro 9の評価版およびFileMaker Server 9 Advancedの評価版、そして各製品のデータシートなどがダウンロードできるようになっています。
FileMaker製品に関するよくある質問やTipsなどをまとめたテクニカルサポートインフォメーションも内容が更新されていて、バージョン9に関する情報が新たに追加されています。
ファイルメーカーSLPのプログラム内容が一部変更
September 13, 2007
FileMaker 9 製品ラインの発売を機に、ボリュームライセンスプログラム「ファイルメーカーSLP(Software Licensing Program)」におけるVLAの新規ライセンスやアップグレードライセンスに最初の1年間有効なメンテナンスが含まれるようになっています。
購入したVLA製品の新バージョンがメンテナンス有効期間内に日本国内で発売された場合に、追加支払いなしに新バージョンにアップグレードすることが可能です。このメンテナンスは、毎年失効前に1年単位で更新可能です。
今回の変更により、ファイルメーカーSLPにおけるすべてのプログラムで、新規購入時に1年間有効なメンテナンスが含まれるようになっています。
[関連]ファイルメーカーSLP よくある質問(ファイルメーカー株式会社)
第27回「FileMaker Fun Night!」イベントレポートが公開
September 14, 2007
セブンズドアが、毎月Apple Store, Ginzaで行っているイベント「FileMaker Fun Night!」のレポートを更新しています。
2007年9月8日に行われた第27回のイベントレポートが追加されており、FileMaker Pro 9の新機能やPDFファイルの生成、およびデータベースファイルのメンテナンスに関する情報などが紹介されています。
次回は、「徹底紹介 FileMaker Server 9とWeb公開」というテーマで、2007年10月13日(土)18:00-19:30に同イベントが開催される予定になっています。なお、同イベントは参加費および事前申し込みは共に不要です。
(2021/03/07追記:リンク先のページがなくなっていたので、リンクを削除しました。)
FileMaker Web News:第22回 2007年9月号
September 18, 2007
「FileMaker Web News」第22回目をお届けします。
■FileMaker 9 製品ラインが国内で発売
「FileMaker Pro 9」「FileMaker Pro 9 Advanced」「FileMaker Server 9」および「FileMaker Server 9 Advanced」が2007年9月12日に国内で発売されました。FileMaker 9 製品ラインが国内で販売開始されたことを受けて、日本のファイルメーカー社のWebサイトからも、30日間試用できるFileMaker Server 9 Advancedの評価版をダウンロードできるようになっています。
[関連]FileMaker 9 製品ラインが販売開始(FAMLog)
■PHP 5.2.4が公開
PHP 5系統の最新安定バージョンであるPHP 5.2.4が先月下旬に公開されました。PHP 5.2.4ではセキュリティ上の問題や不具合が数多く修正されており、PHP 4のサポートが2007年末に終了することが案内されていることから、本バージョンへの計画的なアップグレードが推奨されます。
[関連]PHP 5.2.4(FAMLog)
(2008/03/15追記:カテゴリーをBookからNewsに変更しました。)
FileMaker Pro 9の新機能:条件付き書式
September 19, 2007
FileMaker Pro 9では、レイアウトオブジェクトに条件付き書式を定義できる機能が新たに追加されました。これにより、データベース構造を変更することなく、指定した任意の条件を満たす場合にレイアウトオブジェクトの書式を動的に変更させることができます。
レイアウトモードで単一、複数またはグループ化されたオブジェクトを選択した後、[書式]メニューの[条件付き...]を選択することで、条件付き書式に関する設定ができるダイアログボックスが表示されます。
条件付き書式を設定できるレイアウトオブジェクトは以下の通りで、長方形や線などの非テキストオブジェクトには条件付き書式を設定することはできません。
・テキスト
・フィールド
・マージフィールド
・レイアウト記号(日付、時刻、ページ番号、レコード番号など)
・テキストベースのボタン
・Webビューア
FileMaker Pro 9の新機能:スクリプトのグループ化/編集ツール
September 20, 2007
FileMaker Pro 9では、新たに複数のスクリプト編集ウインドウを表示できるようになると共に、関連するスクリプトをグループ化できるようになりました。
グループ化されたスクリプトは、スクリプトメニューでサブメニューとして表示され、スクリプトを分類、整理しやすくなっています。さらに、フィルタ機能によりスクリプトを瞬時に探し出せるようになり、複数のスクリプトを同時に管理、表示および編集しやすいように改善されています。
その他、スクリプトおよびスクリプトステップのコピー&amp;ペーストは従来ではFileMaker Pro Advancedのみで利用可能な機能でしたが、通常版のFileMaker Pro 9でも利用できるようになっています。
FileMaker Pro 9の新機能:外部SQLデータソースとの接続
September 21, 2007
FileMaker Pro 9では、外部SQLデータソースにライブ接続できる機能が新たに追加されました。バージョン9では以下のSQLデータベースへの接続がサポートされています。
・Microsoft SQL Server 2000、Microsoft SQL Server 2005
・Oracle 9i、Oracle 10g
・MySQL 5.0 Community Edition
事前に必要な設定を行った後に、SQLのテーブルやビューをFileMakerのリレーションシップグラフに追加することで、外部SQLデータソースにライブ接続できるようになります。
高度なプログラミング言語やSQLに関する知識がなくても、SQLデータベースのデータをFileMaker Proに取り込むことができ、FileMaker Proにおいてそのデータを使用したレポートや集計機能等を作成することができます。
なお、外部SQLデータソースとの接続機能を利用するためには、サポートされているODBCクライアントドライバを使用する必要があります。
FileMaker Pro 9の新機能:レイアウトオブジェクトの自動サイズ変更
September 25, 2007
FileMaker Pro 9では、レイアウトオブジェクトの自動サイズ変更機能が新たに追加されました。ウインドウのサイズ変更に応じてレイアウトオブジェクトを動的に調整するよう指定することができます。
この機能を利用すると、FileMaker Proのウインドウサイズが変更されると、レイアウトオブジェクトを自動的にサイズ変更したり、水平または垂直に移動するように設定することができます。
レイアウトオブジェクトの自動サイズ変更オプションの設定は、レイアウトモードで[表示]メニューの[オブジェクト情報]を選択して表示される情報パレットで設定を行います。
Ruby 1.8.6-p110
September 26, 2007
「Ruby 1.8.6-p110」が公開されています。
Ruby 1.8.6-p110では不具合の修正が行われており、Ruby 1.8.6-p36のリリース後に「ruby_1_8」ブランチ上で行われた比較的重要と思われるいくつかの修正を取り込んだものになっているとのことです。
なお、Ruby 1.8.6-p110の公開にあわせてRuby 1.8.5-p113も同時に公開されています。
FileMaker Server 9v2 アップデータ
September 27, 2007
ファイルメーカー社が「FileMaker Server 9v2 アップデータ」を配布しています。
このアップデータは、FileMaker Server 9またはFileMaker Server 9 Advancedをバージョン9.0v2(9.0.2.151)に更新するもので、FileMaker Server 9.0v1およびFileMaker Server 9.0v1 Advanced(バージョン9.0.1.132もしくは9.0.1.140)を対象としています。
付属のドキュメントによると、FileMaker Server 9v2では以下の点が修正されています。
・Mac OS XにおいてWeb公開エンジンが約5日間で応答を停止する問題
・インスタントWeb公開において特定の条件下で値一覧から間違った値を表示する問題
・FileMaker API for PHPが2007年10月7日以降に正常に作動しなくなる問題
・PHP Site Assistantによって生成されるサイトにおけるセキュリティに関わる問題やレコード削除ボタンに関する不具合
・Windows Server 2003のパフォーマンスモニタにFileMaker Serverのパフォーマンス状況が正しく追加されない問題
このアップデータを適用する前に、あらかじめFileMaker ServerとWeb公開エンジン、FileMaker Server Admin Console、PHP Site Assistant等を終了させておく必要があります。アップデート方法や変更点の詳細については、アップデータに含まれるドキュメント「FMS 9 Update Read Me (Japanese).pdf」に記載されています。
(2007/10/02追記:FileMaker Server 9 Advancedに関する記述を追加しました。)
バージョン9v2におけるFileMaker PHP Site Assistantの修正点
September 28, 2007
「FileMaker Server 9v2 アップデータ」を適用すると、FileMaker PHP Site AssistantのWebサイト生成機能におけるセキュリティに関わる問題が修正されます。
詳細としては、バージョン9.0v1のFileMaker PHP Site Assistantにおいて、ゲストによるアクセスが許可されていないFileMakerデータベースを利用して、セキュリティポリシーオプションで「サイトにアクセスするときにユーザに認証を求める」を選んでサイトを生成した場合の問題です。
生成されたサイト内のアカウント名とパスワードを入力するフォームにおいてGETリクエストメソッドが使われているため、それらの情報がURLの一部として送信されることにより、Webサーバーや各種サーバーソフトウェアのログに記録される危険性がありました。
上記の問題はFileMaker Server 9v2 アップデータを単に適用しただけでは修正されません。再度FileMaker Server 9v2に付属のFileMaker PHP Site Assistantでサイトを生成し直すか、FileMaker Knowledge Baseのサポート記事で紹介されている方法でPHPのソースコードを直接修正する必要があります。
なお、HTTPでは通信が暗号化されないため、SSLを利用していない場合には、依然としてパスワード等が漏洩する危険性が残ります。その危険性を減らしたい場合には、SSLを利用してHTTPSで通信を暗号化させることを検討したほうがよいでしょう。
[関連]PHP Site Assistant Authentication Security Issue(FileMaker Knowledge Base)
(2007/10/04追記:1箇所誤字があったため文字を訂正しました。)