FAMLog
Claris FileMaker Pro 19.5.1の改善点:アルゴリズムオプションでMDC2の廃止
November 24, 2022
Claris FileMaker Pro 19.5.1では、MDC2(Modification Detection Code 2)ハッシュアルゴリズムがサポートされなくなっています。
MDC2がサポートされなくなったことにより、CryptAuthCode、CryptDigest、CryptGenerateSignatureおよびCryptVerifySignature関数のアルゴリズム引数にMDC2を設定すると、返り値として「?」が返されるようになっています。
なお、FileMaker Pro 19.5.1では、OpenSSLのバージョンはバージョン1.1.1nに更新されています。
[関連]Claris FileMaker Server 19.5.1 リリースノート(Claris ナレッジベース)、FileMaker Pro 18.0.2 Advanced アップデータが公開(FAMLog)
OpenSSL 1.1.1rとOpenSSL 3.0.6が公開
October 12, 2022
OpenSSL 1.1.1rとOpenSSL 3.0.6が公開されています。
OpenSSLは通信暗号化ライブラリとして広く利用されているオープンソースソフトウェアです。OpenSSL 3.0.6では、カスタム暗号作成をサポートするEVP_CIPHER_meth_new()関数および関連する関数にてカスタム暗号を誤って処理することに起因しNULL暗号化が発生する問題(CVE-2022-3358)が修正されています。
なお、OpenSSL 1.1.1系列については当該脆弱性の影響を受けないとのことです。
[関連]JVNVU#92530096: OpenSSLのNID_undefを使用したカスタム暗号におけるNULL暗号化の脆弱性(Japan Vulnerability Notes)
(2022/10/13追記:重大な不具合が検出されたためOpenSSL 1.1.1rとOpenSSL 3.0.6の公開が取り下げられており、不具合に対応する新バージョンの公開を現在準備中であるとのことです。)
Claris FileMaker Pro 19.5.1の新機能:バージョン19.5.1で追加された関数
August 03, 2022
Claris FileMaker Pro 19.5.1では新しい関数が追加され、オブジェクト名、配列索引またはパスで指定された要素のJSONデータタイプを検証して返す関数や、オブジェクトフィールドの画像内にあるテキストもしくはオブジェクトフィールド内のQRコードの値を返す関数が新設されています。
バージョン19.5.1で追加された関数一覧は次の通りです。
・GetLiveText
・JSONGetElementType
・ReadQRCode
なお、GetLiveText関数およびReadQRCode関数を使用するには、iOS 15.0、iPadOS 15.0もしくはmacOS Monterey 12.0以降が必要です。
[関連]Claris FileMaker Pro 19.5.1の提供が開始(FAMLog)
Claris FileMaker Pro 19.5.2の提供が開始
July 14, 2022
Claris FileMaker Pro 19.5.2の提供が開始されています。
バージョン19.5.2では、FileMaker Pro 19.5.1で[フィールド内容の全置換]スクリプトステップが非常に遅くなっていた問題や、空の繰り返しフィールドまたは変更されていないフィールドに入力値制限の警告メッセージが誤って表示される場合がある問題、別のファイルからインポートしたカスタム関数がコメントアウトされてしまう問題などが修正されています。
Claris FileMaker 19.5.2のリリースに伴い、Claris FileMaker Data Migration ToolおよびiOS App SDKも同時に更新されています。なお、FileMaker Pro 19.5.1以降ではWindows 8.1がサポートされなくなっています。
Claris FileMaker Go 19.5.1の提供が開始
June 17, 2022
Claris FileMaker Go 19.5.1の提供が開始されています。
GS1 DataBarのバーコードがサポートされるようになったFileMaker Go 19.5.1では、iOS 15およびiPadOS 15を使用している場合に、Claris FileMaker Pro 19.5.1で追加されたGetLiveText関数およびReadQRCode関数を用いることで、画像内にあるテキストを取得したり、QRコードの値をテキストとして取得できるようになっています。
さらに、サポートされるデバイスにおいて、カメラで撮影した画像内にあるテキストをテキストフィールドに挿入できる[テキスト認識表示]機能を使用できるようになっています。
[関連]Claris FileMaker Pro 19.5.1の提供が開始(FAMLog)
Claris FileMaker Pro 19.5.1の提供が開始
June 16, 2022
Claris FileMaker Pro 19.5.1の提供が開始されています。
OpenSSL 1.1.1nに更新されたバージョン19.5.1では、共有カスタム Appの集計フィールドをFileMakerクライアントではなくClaris FileMaker Serverで処理できるようになっています。また、iOS 15、iPadOS 15およびmacOS Montereyで使用できる新しいGetLiveText関数およびReadQRCode関数を用いることで、画像内にあるテキストを取得したり、QRコードの値をテキストとして取得できるようになっています。
Claris FileMaker 19.5のリリースに伴い、Claris FileMaker Data Migration Tool、Claris FileMaker Custom App Upgrade ToolおよびiOS App SDKも同時に更新されています。なお、FileMaker Pro 19.5.1以降ではWindows 8.1がサポートされなくなっています。
Get(レコード総数)関数
June 15, 2022
Claris FileMaker ProのGet(レコード総数)関数は、現在のテーブルにあるレコードの総数を返す関数です。
現在の計算結果が保存される場合にそのコンテキストを指定すると、この関数はそのコンテキストに基づいて評価されます。それ以外の場合は、現ウインドウのコンテキストに基づいて評価されます。なお、コンテキストは、リレーションシップグラフにおけるリレーションシップ評価時の基準となるテーブルオカレンスです。
Get(レコード総数)関数はバージョン7以降で利用できる関数ですが、Get関数はバージョン6以前ではステータス関数であったため、当該関数は実質的にバージョン6以前から存在していた関数であると言えます。
[関連]FileMaker Pro 7 では、ステータス関数が Get 関数に変換される(Claris ナレッジベース)
Get(対象レコード数)関数
April 20, 2022
Claris FileMaker ProのGet(対象レコード数)関数は、現在の対象レコード数を返す関数です。
データを検索する際にアクティブにしたテーブル内のレコードセットが対象レコードであり、現在のデータベースファイルで複数のウインドウが開いている場合、対象レコード数の値は一番手前にあるウインドウの結果のみが返されます。
Get(対象レコード数)関数はバージョン7以降で利用できる関数ですが、Get関数はバージョン6以前ではステータス関数であったため、当該関数は実質的にバージョン6以前から存在していた関数であると言えます。
[関連]FileMaker Pro 7 では、ステータス関数が Get 関数に変換される(Claris ナレッジベース)
Get(スクリプトの結果)関数
April 19, 2022
Claris FileMaker ProのGet(スクリプトの結果)関数は、実行されたサブスクリプトのスクリプト実行結果を返す、バージョン8以降で使用できる関数です。
スクリプト内でサブスクリプトを指定するには、[スクリプト実行]スクリプトステップや[サーバー上のスクリプト実行]スクリプトステップを用います。サブスクリプトが結果を返さない場合、スクリプト実行結果の内容は空または以前に実行されたサブスクリプトのスクリプト実行結果になります。
なお、サブスクリプトが実行した結果の値を制御するには、サブスクリプト内で[現在のスクリプト終了]スクリプトステップの[テキスト結果]オプションを使用します。
[関連]FileMaker Pro 8の新機能:スクリプト結果の指定と取得(FAMLog)、FileMaker Pro 8の新機能:バージョン8で追加された関数一覧(FAMLog)
Claris FileMaker 19.4とGet(アカウントタイプ)関数
March 29, 2022
Claris FileMaker Proの「Get(アカウントタイプ)関数」は、現在利用しているアカウントの認証タイプに関する情報を返します。
Claris FileMaker 19.4では、Get(アカウントタイプ)関数の戻り値は下記のようになります。
・「Guest」:アカウントタイプがFileMakerファイル(ゲストアカウント)の場合
・「FileMaker File」:アカウントタイプがFileMakerファイルの場合
・「External」:アカウントタイプが外部サーバーの場合
・「Amazon」:アカウントタイプがOAuth(Amazon)の場合
・「Google」:アカウントタイプがOAuth(Google)の場合
・「Azure」:アカウントタイプがOAuth(Microsoft Azure AD)の場合
・「Custom OAuth」:アカウントタイプがOAuth(カスタム)の場合
・「Claris ID <チーム名>」:アカウントタイプがClaris IDまたは外部アイデンティティプロバイダ(IdP)の場合
Claris FileMaker 19.4.1以降では、現在のユーザーアカウントがカスタム OAuth アイデンティティプロバイダで認証されている場合に、Get(アカウントタイプ)関数は「Custom OAuth」を返すようになっています。
[関連]Get(アカウントタイプ)関数(FAMLog)